現役鍼灸師の
独り言


ツボのチカラ
婦人科
内科疾患
外科疾患
基礎中医学
訪問記
エッセイ
歴史
月経からみた
体質シミュ
レーション

(自分の体を
チェックしよう)
よくみられる疾患
腰 痛
不妊症
鍼灸治療とは?
(病院との違い)
交通のご案内
鍼 灸
適応疾患
鍼灸治療
Q&A
院長の略歴
初診料
無料券
 
リンク集

 


ツボのチカラ 婦人科 内科疾患 外科疾患 基礎中医学 訪問記 エッセイ 歴史

  質問《痛みについて》  

同じような病気でも、人によりそれぞれ痛み方が違うようです。どうしてこのような現象が起きるのでしょうか?

回答:確かに『痛みに強い人・弱い人』という言い方があるように、感じ方は人それぞれです。このような違いは、一般に閾値(いきち)の違いとして理解します。
 疼痛閾値は、文字通りどのくらい値で痛みを感じるかという点を数字化したものです。通常は圧力計を使い図ります。
 痛みは脳内で把握するものですから、その時々の精神状態や過去の経験などが、この疼痛閾値を大きく左右します。たとえば、神経質になり、痛みのことばかり考えていたら、閾値は下がる、つまりちょっとの痛みでも、ことさら大きく強く感じます。つまり痛みに集中すると、さらに痛みが増すという法則が成り立つわけです。逆にいえば腰痛や神経痛のひとでも旅行中などでは痛みが出ないことがあるわけです。
恐怖心も閾値を下げます。初めての痛みの類だと、過去の経験がなく、不安が強くなる傾向を持ちます。たとえば東洋医学で驚悸(きょうき)といいますが、不安・恐怖による急な動悸はよく痛みを伴います。

    『両下肢痛』  

 一般的に両足に違和感や痛み或いはしびれがあるときは、脊柱間狭窄症や下肢の動脉硬化・血流障害などを疑います。単純化すれば骨か血管かと考えます。
◎⇒狭窄の特徴は、長時間での歩行障害に尽きます。休むと少し改善され『歩くとまた悪化する』。これが狭窄の最大の特徴です。痛むまでの時間が短くなる、例えば30分歩いて痛くなっていた人が、10分程度でも痛くなるようなら、狭窄症は進行していると見るべきでしょう。もちろん椎間板ヘルニアや変形性脊椎症でも両下肢に痛みやしびれがくるときもありますが、こちらのほうは概ね片足のみに痛みやしびれがあらわれます。
◎⇒血管の問題なら、足首前側の動脈(足背動脈)の拍動がしっかり取れるかどうかが問題です。ただし、これは簡便法なので、動脈硬化を疑うときは、慎重に対処しなければなりません。動脈硬化を説明すると、長くなりますが、大きく動脈内壁にドロドロ状のかたまりができるアテローム硬化、細い動脈の壊死やこぶができる細小動脈硬化、中膜にカルシウムが溜まる中膜硬化に別れます。とくにアテローム硬化は、下肢へ血液を供給する大きな血管である腸骨動脈や大腿動脈にできることが多く、食の欧米化が進んだ近年は増加傾向にあります。また、アテローム硬化は虚血性心疾患の基礎となり得ます。
東洋医学的には、多くは腎虚の上に血オが乗っかっている構造を取ります。狭窄症のほうが、やや腎虚の割合が高く、血流障害系は血オの割合が高いことが多いです。
腎虚のアプローチは気海(きかい)、関元(かんげん)、太溪(たいけい)、腎兪(じんゆ)、大腸?(だいちょうゆ)などを良く用います。血オのアプローチなら次?(じりょう)、血海(けっかい)、委中(いちゅう)、それに骨刺といって腰椎横突起など(骨組織)まで針を持ってゆくと、かなりの効果が期待できます。

 ■ 『ドライアイ』  

 ドライアイは、肝が差配する血量が減少したときによく起ります。中医でいう血(けつ)は、いわば栄養素と保湿の役割を担当します。その血を各組織に「分配−供給する」のが肝と考えてください。

  目は思った以上に大量の血を消耗します。そのため血量の減少は、肝が眼に必要な分の血を届けたくとも、届けられないことになります。そ結果、目の乾き、視力減退、まぶしいなどの症状があらわれるわけです。お母さんは十分なおやつを子供に食べさせたいわけですが、おやつ自体がないと、食べさせることは叶わないですね。このおやつ、つまり血は夜中(寝ている間)に、生産され、肝に保管されます。
 ここまででお解りだと思いますが、「生産−保管に費やす時間」つまり睡眠時間は血量の増減と相関関係があるわけです。とくに寝不足は血の減少に繋がります。質の悪い睡眠もこれに準じます。まずはドライアイの方は睡眠時間の確保に努めましょう。最低でも7時間は確保してください。

 ■『陰部神経痛』  

 このところ立て続けに陰部陰経痛の患者さんに出会いました。肛門あたりが夜も眠れないほど痛む、肛門科に行っても内痔ではない?、婦人科に行っても内膜症があるわけではない?。挙げ句に神経科?を勧められる人もいました。
 内痔がなく、内膜症もなく、会陰〜肛門部陰部痛みがあり、かつ陰部神経に沿った痛みでもあれば陰部陰経痛の確立はかなり高いと考えたほうがよいでしょう。陰部神経痛は原因が不明なことも多いのですが、視点を変え、中医の眼から見ると肝の疏泄失調の方が多いようです。肝の疏泄を解消するツボと仙骨孔あたりのツボを組み合わせると効結果が出ます。
 (肝の疏泄:肝にある気の働きのひとつ。体内重要物質である気、血、津液を適材適所に各所に分配する働き。細妻著「わかる中医入門」参照。…細く???はないのですが???)

 ■『腹痛』  

 腹痛を論じると、とても項が足りません。日頃よく見る症状からお話しします。
 まず腹痛があり、排便して後も痛むのはガスが溜まっています。中医学では大腸の気の滞りです。ストレスにより大腸の動きが悪くなっています。ただしこの場合の腹痛は脹った感じの腹痛です。差し込む感じなら、里急後重(りきゅうこうじゅう)といって暴飲暴食や胃腸型感冒の一部で見られます。全く排便がなくなるケースもあります。激痛なら腸閉塞も疑えますので、緊急外来に駆け込んで下さい。御願いします。
 食欲がなく、細い便や軟便なら脾気虚といって消化吸収の力低下状態にあります。足の三里のお灸だけでも十分改善されることも少なくありません。
 ときおり憩室炎と思われる方に出会すこともあります。症状は多くは左下腹痛、下痢、ときに仙骨痛などです。慢性化したものは鈍痛のケースが多いようです。憩室とはいわば大腸の壁にできたポケットです。超単純にいえばここにゴミが溜まった状態と考えてください。炎症時は悪寒、発熱を見ることもあります。繊維食嫌いの人は、腸管の内圧が高くなりやすいため、憩室を起こしやすい条件を形成します。豆類や野菜を良く取るようにしてください。

 ■ 『足底痛』  

 カガトをつけた途端に痛み出す。カガトの骨が変形し、棘が出てきたり、凹凸が出たりすることを原因とします。中医学では腎虚によるケースが多く見られます。

 腎は下半身を司るとされており、腎が弱ることで、
下半身の骨の老化もあらわれやすくなります。
1. 足首を回す 腎が衰えてくると、大半の人は足を返して歩かず、カガトからドテドテとした感じで歩くようになります。日頃から足首を手で持って回すように心掛けて下さい。
2. 太谿の灸
腎を強めるツボとして太谿をお勧めします。日に2壮ぐらい据えて下さい。なるべくお腹の空いたときが効果的です。
3. ふくらはぎの
ストレッチ
仰向けに寝た状態で、膝の裏を地面に接触させます(腎の弱い人は地面と膝裏に隙間ができます)。その状態で足の趾先を自分の方に反り返します。10秒ほど我慢して戻します。3〜5セットぐらいから始めましょう。

 ■ 『肩こり』  

 肩こりの多くは表面上は中医学でいう気滞という病理です。
つまり気が停滞したことで、脹り、凝りがあらわれます。
 ただし、その背後には臓腑の失調があります。重要な臓腑は脾と肝です。脾は現代でいう消化器官に相当します。この脾の働きが弱いと肩こりは難治性をもつのです。湿度対策のない家に住む、油ものや炭水化物の多い食事、夕食時間の遅延などが脾の働きを妨げます。これでは脾虚気血両虚や脾虚湿盛といって、硬いシコリを形成したり、重さの伴う肩こりができ、かなり慢性化を辿るでしょう。吐き気もともないます。
 肝の働きが弱いと同様に慢性化した肩こりを形成します。慢性の運動不足、眼の使用過多、睡眠不足、メディアによる映像不安、信賞必罰の空気などは肝を痛めます。張りから痛みは変化したり、頚痛や頭痛を伴いやすくなります。
部以外でも以下のツボを使用して下さい。
  脾虚型:中かん、陰陵泉、膏肓    肝鬱型:期門、太衝、肝兪


 
 
中医学に基づいた鍼灸治療のさくら堂治療院